明日から、新年度ですね。入社・入学など新たなステージへすすむ方も多い季節。実は、私自身も明日からとうとう新社会人です。4年半の学生生活では、休学、海外留学、バックパッカー、突然の復学、(実家が近いのに)一人暮らし、企業でのインターン、そして東京での就職活動などいろいろなことに挑戦してきました。
でも、これらのことを家族は簡単に許してくれたわけではありませんでした。実は、こういうことがしてみたいけど、家族が心配するし、反対するからできない。私もそういうことにずっと悩んでいました。
小さい頃にちょっとしたトラブルにあった経験から、私の家族はちょっと過保護。特に、私の家族が厳しかったのは海外へ1人で行く時でした。
「女一人で海外をバックパッカー!?何言ってるんだ、この馬鹿娘が!」
……まさに、こんな感じでした。というわけで私は長い間、両親がとにかく苦手でした。
では、そもそも親はなぜ子どもがやりたいことを反対するのでしょうか。
- 安全が心配
- 自分の見えないところにいるのが心配
- 想像ができないことをするのが心配
- まだ子どもだと思っている
- 大きな経済的な援助が必要だと思っている
確かに、こう挙げてみると心配する気持ちがわかるような気もします。
しかし、私にはこんな違和感がありました。
私は、家族のために生きているのか?
この問いを立てた時、「ちがう、私は私のために生きている」と思いました。
家族のことは大切、でも家族のために生きているわけじゃない。だから、家族がいなくなった時に「本当はああいうことがしたかったのに、もう時間がない」なんて後悔をしたくない。
親の人生は、あなたの人生じゃありません。 親が反対するくらいでやるのをやめることなんて、本当にやりたいことなのでしょうか。挑戦の先には、たいていは親の反対なんかよりもずっと大変なことがあります。
それに、親が子どもに本当に望んでいることは、「子どもの幸せ」です。自分のやりたいことを我慢して、親の意見に従うことは幸せなのでしょうか。
だから、「失敗も苦労も負担も、全部自分で受け入れる」と決めること。そうして、ちゃんと自立して自分の挑戦・人生に責任が持ちたい、と。
具体的にやってみた「3つの工夫」
やっぱり、こういうことがやりたい!と思うものの、具体的にやはり納得してもらうのは難しいもの。そのため、私は納得しやすいようにいくつかの工夫していました。
1.ちょっとずつ段階的にやる
・まずは親も納得ができることからはじめました。
2.とにかく、絶対に安全にやる
・きちんと連絡を取るように心がけたり、できるだけ信頼性が高いツアーや仲介会社を選ぶようには気をつけていました。あとは、危なそうなことはしない。
3.経済的な課題の解決も自分でやり、負担や迷惑をかけない
・お金は、一部は前借りしましたが、全額アルバイトでの収入によってやりくりをしました。今思い返すと、10種類くらいアルバイトをしていて、長期休暇の前にはよく掛け持ちで働いていたものでした。
大学の、以下のプロセスで進めていきました。
1年目:国内インターン+ヨーロッパを一周するバスツアー(一人でツアー参加)
↓
2年目:インドネシアにスタディーツアー(集団)
↓
3年目:大学の近くに下宿+休学の意思決定
↓
4年目:フィリピン留学+バックパッカー(一人)
↓
5年目:マレーシア留学(一人)
もちろん親に頼っていた部分もあったので、どれくらい責任を持てていたのかはわかりませんが、結果的には大きなトラブルや負担をかけることはなく過ごすことはできました。また、自分でいろいろな手続きや意思決定、お金のやりくりをした経験は、世間知らずだった私が、上京して本格的に自立しはじめた今こそ、特に役に立っていると感じます。
(でも、実は反対されないために一番良かったのは、「やる手続きをしてから、親に伝える」だったかもしれませんが。笑)
親と一緒に、成長するということ
私は両親を心から尊敬しているし、感謝しているけれど、はっきりとお互いの自立の必要性にも気がついている。感謝し敬っていくことと、1人の人間として独立していくことは相反するものじゃなくて、共存できると強く思っています。だから、父の日は当日に何をしようか悩んでいます。
— きとうかよ (@Kayo_Kitoh) 2014, 6月 7
最後に実家を出るとき、結構泣いてしまいました。この5年があったからこそ、私は両親のことを心から尊敬と感謝することができるようになったと思います。多分、両親も同じでやっと私から手を離せるようになったからこそ、できる自分の人生のこともあるはずで、それが彼らの人生のはずです。そういう意味で、一緒に前に進むことができて良かったと、心から思います。
特に今は健康面でも心配をかけていますが、実家から東京へ気持ち良く送り出してくれた家族に「23年分の心からの感謝」を込めて。
そして、親に反対されてでもやりたいことがある大学生の皆さん。さまざまなことを自分に問うて、工夫して、ぜひ挑戦をしてみてください。
ありがとうございました。新社会人として、親に誇りに思ってもらえるように、しっかり頑張ろうと、改めて心に誓います。
それではでは。