あなたは「健康には、自信がありますか?」と聞かれたら、 どう答えますか?
私の場合は、結構自信が「あった」んですよ。嫌いなものとかほとんどなくて何でも食べられるし、馬鹿みたいに長い時間働けるし。インフルエンザとかも一度もかかったことないし。姉妹そろって、小学校に入学してから高校を卒業するまで無欠席、というよくわかんないくらい強い遺伝子持ってるし。
ですが、先日ちょっとした診断書をもらってしまいました。
左卵巣腫瘍。
腫瘍ってものすごくいろいろありますが、私の場合は左側の卵巣の中に、脂肪、髪、骨、皮膚やらが入っている腫瘍(皮様嚢腫)があるそう。もともとできる原因は不明の腫瘍だそうですが、卵巣の中でつくられる卵子が、勝手に人の一部をつくりはじめたために、このようなものが入っているらしいです。この腫瘍は、ほとんどの場合が良性で、日常生活や業務に支障はないということ。
ですが、腫瘍が消えて無くなることはないそうなので、将来はいつか手術で腫瘍を取り除くことになりました。私の場合は、精密検査の結果をふまえ、即手術ではなくまず定期通院による経過観察をすることに。
怖いのは、もし気がつかなければ、そのまま腫瘍が大きくなって重みで、卵巣を支える靭帯がねじれて、卵巣が壊死したりする場合もあること。(茎捻転)つまり、気がついたのがまず幸運。さらに運がいいことに、私の場合は腫瘍の形から、この茎捻転は起こりにくいらしいです。ああ、ラッキーだ。
気が付いたきっかけは、市の無料がん検診クーポン。
私は、23歳まで一度も婦人科にかかったことがありませんでした。しかしある時に、市から無料の子宮頸がん検診クーポンが。どうやら今までは、全く意識がなく届いたこと自体気づいていなかったようです。
個人的にも婦人科とか行ったことなくてよく分かんないから怖いし、病院嫌いだし、不調は感じてない。
でも、来年から就職で地元を離れるし、せっかく無料だし、多分問題ないだろうし。 子宮頸がん検診って受診率低いはずだから、「検診受けてきました!怖くないし、問題なかったですよー!」っていうブログ書こうかな!という、怒られそうなほど軽いノリで、行きました。
ネットで検診をやってくれる病院を探して行って、問診票を記入して、内診と細胞診。
その内診にて、お医者さんが異常を発見し、緊急で腫瘍マーカーと超音波検査。とりあえず何よりも、まず「無料だと思ってたから、お財布の中身が足りるかどうか」に非常に不安を感じる私。(なんと保険証も持って行かないという無防備さ。笑 )
あれよあれよという間に、大きな病院への紹介状だの、血液検査による腫瘍マーカーだの、生まれて初めてのMRIだの。最終的に出た結果は上記の通りでした。
卵巣は、上の図の黄色い部分。左右に2つあり、卵子が育つ場所です。
卵巣はもともと体の中でもっとも腫瘍ができやすい器官と言われているそうで、20代だろうがなんだろうが、珍しいことではないそうです。しかし、卵巣の病気はほとんど症状がないため「沈黙の臓器(サイレントキラー)」とも言われるとのこと。症状がないため、私のように「がん検診」など何かの「ついで」に発覚する、ということが多いそうです。
医療には疎いもので、そんなふうながん検診で他の病気を見つけてもらえるなんて思ってませんでした。
「自分の身体の責任は、自分しか取れない」
精密検査の結果がでるまでは、結構ドキドキしていたのですが、結果を知ることができて一安心。一度は即手術も検討したものの、とりあえず緊急での処置の必要がないことがわかったため、精神的にも現実的にも準備をする余裕ができました。
もし気づいていないまま過ごしていたら、思いっきり内臓をひねりそうなストレッチとか運動とか、不摂生な生活とか、結構危ないことをしてそうだった、ということ。何かの拍子に捻転とか起こしてたらどうしたんだろう、と思うと怖いですね。
例えば、実際に日常生活の中で改善してみたこととしては、
◎自分の生活の見直し
・ちょっとでも健康的に生活しようと意識するようになった。(食生活とか睡眠とか)
・ストレスを減らしたり、ストレス発散への意識が上がった。
(自分がリラックスしたり、休憩をしたりする理由にする。休むのが下手だったので。笑)
・自分のちょっとした不調を敏感に捉える。◎金銭的な見直し
・自分の医療保険の確認と見直しができた。
・いつかくる未来の手術費用のための貯金と節制を心がけはじめた。(社会人になる前の3月は、一般的には遊びたい時期ですが貯金期間に充てました)
結局のところ、「自分の身体の責任は、自分しか取れない」んですよね。
特に、実家を離れる時期だったので、経済的にも精神的にも、改めてそう痛感しました。「自分の健康を守るのは誰でもない自分自身だ」、と。
私が、こんな記事を書いた理由。
婦人科系の話題は、確かにちょっと重く感じられるし、ものすごくプライベート。
それでも、私が書いた理由は、私の周りでも重い「生理痛」や「PMS(月経前症候群=月経前になるときまって現れる心と体の不快な症状)」に悩んでいる女性は多いのではないか、と気がついたからです。
「なんだか、恥ずかしいし、不安。」
「内診されるのが怖い。」
婦人科は、初めて行くのにはなかなか抵抗感が強いですよね。こっそり解決したい方も多いですし、すごくいろんな感情があると思います。 私はたまたま、「子宮頸がん検診というきっかけ」がちょうどあったのが幸いでした。
自分の問題ということで、実際にいろいろ勉強をはじめてみて知らないといけないことがたくさんあるとわかりました。
例えば、日本の女性は婦人科の受診率が低いということ。現代は子どもを産むのが遅くなった分、女性が産婦人科に通うのも遅くなっています。一人の女性が妊娠や出産を行う回数も減ったために、女性が一生のうちに経験する月経の回数は、50回→500回となんと10倍にもなっているんだそう。そんだけ働いてれば、臓器も悲鳴あげてもおかしくない…。
また「不妊治療」が、最近よくメディアで取り上げられるテーマにもなっています。
忙しい現代の女性こそ、理想の人生を得るために、「女性としての自分の身体」にも、もっと心を配ったほうがいいのではないでしょうか。
がん検診のクーポン程度からでも、まずちょっと意識してみる。
私は本当に危なくなる前に腫瘍が見つかり、運が良かったです。とりあえず、日常生活や業務には制限はないですし、緊急の処置も必要ありませんでした。
経過は気をつけて観察する気満々ですが、このように自分の状態に気づけたこと、そして生きること、健康、周りとの関係について就職前に考えることができたのは、むしろ素晴らしく良いことでした。(大学在学中はなかなか無茶をしていたので。笑)
だからこそ、もし20代でまだ婦人科にかかったことがない方がいらしたら、ぜひ1度婦人科検診を受けてほしい。それは、私のように無料のがん検診がきっかけでもいいし、具体的に解決したい問題があって、でもなんでもいいです。どこかで一度診てもらえば、自然とハードルが下がります。
もしなかなか行くきっかけがつかめなくても、無料のがん検診クーポンがきたら、ちょっと行ってみようかな、と思ってくださった方がいれば、書いた意味があったかと。安心のため、と思って行ってみるのも全然ありです。
そして、もしもこれを読んだみなさんの中で、「この本読むといいよ!」や「同じ病気とか婦人科系疾患の経験あるよ!」や「このお医者様は親切だよ!」という情報など、まだまだ勉強中の私に対してアドバイスなどございましたら、ぜひお気軽にご連絡いただけると本当に嬉しいです。
ということで、私も自分の身体と心を「お大事に」しますので、せっかくの新年度。ちょっとだけ意識をあげて、(子宮頸がんに関わらず)「無料のがん検診のクーポンが来たら絶対行ってみる」なんていうのを目標に入れてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました◎
それではでは。
参考