「学生のうちに遊んどきなよ!」という言葉の本当の意味。

このお盆休みの間に久しぶりにお会いした社会人の方に「大学生のうちに、遊んどきなよ!」と言われる度、何とも言えないもやもや〜っとした違和感を感じてきました。

就職活動中は、働くことについての色々なアドバイスをくださった方も、なぜか就職活動が終わると「遊ぶこと」を薦めたり、場合によっては人事担当者がその「遊び」という言葉を使ったりすることもあります。

「学生は、時間はあるがお金はない。社会人は、お金はあるが時間はない。」
というのは、非常によく言われること。

しかし、私たち学生側も「会社が求めているのは即戦力だ!」やら、「あなたの就く仕事は10年後にまだあるとは限らない!」など、たとえ内定をもらっていても、心の奥底では様々な不安や焦りを感じています。

なぜ社会人は「学生のうちは遊んどけ」と言うのか?

社会人の方に、具体的に学生の時にやっておいた方がいい遊びを聞くと、大きく2つに分かれます。

1. 長期の海外滞在や集中した勉強のような「時間がかかること」
2. 学生という身分だからできる「馬鹿なこと」

それはやはり、「時間の制約」と「社会人という身分」があるためできないことがあるからです。

もちろん、「社会人の方が楽しい!」という方や、フリーランスや海外移住をされて希望のライフスタイルを手に入れている方とも、お会いしたことがあります。そういう経験から、「絶対に学生じゃないと出来ないことはない」と思います。しかし、就職という組織で働くことを選んだ以上、そこだけに100の時間を投資することはもちろん不可能です。

実は長期の海外滞在や勉強は、大学生なら少し勇気を出せば、すぐに出来ること。後になってその言葉が出てくるのは、残っている授業や金銭的な問題などの(恐らく社会人から見ればちょっとした)制約があってやらなかったことではないでしょうか。

「学生のうちに遊んどきなよ!」という言葉の本当の意味。

社会人の方が言う「自分がやっておきたかった遊び」は、
「少しバイトをして、ちょっと旅行に行くような遊び」のことではなく、
「自分のやりたいと思う気持ちに素直に、全力で取り組むこと」だと思います。
そう思うと、自分にそれが「遊んどけ!」という言葉が響かなかった理由が分かりました。

理由1:「海外留学やバックパッカーのような時間がかかること」にかなり満足している。
(まあ、5年目だし…。)
理由2:やりたいことに対する、今の自分の無力さを知っている。
(これは、4年後期のインターンの経験より。自分が求めることに対しての出来ることの少なさに、衝撃を受けました。)
理由3:「無力さ」を埋めあわせるための新たなチャンスを頂いている。
(やっていることがやりたいことに引っ張られてきたのを感じています。)

つまり、「時間があるうちにちょっとやってみたいこと」→「自分が本気でやりたいこと」に気持ちも時間もチャンスも向いてきたから。(そりゃ、「遊び」という言葉には響かないよね…。)

全力で、素直に。

学生の方は、「遊んどけ」というふわふわした言葉のイメージだけにとらわれず、留学・旅・趣味・サークル…何でもいいですが「自分のやりたい!と思う気持ち」に素直に、全力で取り組んでみたらいかがでしょう?

あとになって、本当に後悔をしないためにも。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ