褒め言葉は真綿にくるんで

最近、社会人になったばかりの頃に、同じチームにいた先輩とお話する機会がありました。とはいえ、もちろんこのご時世なのでオンラインなのですが……。

すごく嬉しかったのが、新卒1〜2年目のころに自分がやっていたことについて触れながら、私を別の方へ紹介してくださる場面。「鬼頭さんはこういうことができていて、すごくうまくやってたんだよ」と褒めながら紹介してくださったんです。

すごくポジティブな言葉を選んでくださったので、「そうか、この先輩にはこうやって当時の私は見えていたんだなぁ」と思うと、すっかり嬉しくなってしまいました(笑)。

ずっと思っていたのですが、「自分のことを冷静に評価する」ってかなり難しくないですか?

新卒のころ、私は仕事の成果を「頑張ってた、頑張れなかった」というメンタル面にフォーカスして、自己評価していたと思うのです。本来、仕事の成果ら、業績面では成果が出ても「あの人の助けがあったから、運が良かったから」と捉えてしまうことがほとんどで、なかなか冷静になれていなかった。

だからこそ、ちゃんと整理された「褒め言葉」を聞いて、当時の自分を誇らしく思うことができたのです。その時の努力、見ている人は見てくれているんだなぁ……。(もちろんその先輩が嘘のないコミュニケーションをする方で、私が信頼しているというのは前提にあるのですが)

相手のいいところを見つけて、ちゃんと言葉にするって大変なこと。だから、自分について客観的な評価の褒め言葉をもらったら、謙遜せずに大切にしたい。だって、人への評価を言葉にするのって、ましてや本人に伝えるのって……とてもとても心を使うことですから。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ