福井旅では楽しい体験をたくさんしたけれど、とにかく美しさを感じたのは移動の途中で立ち寄った福井市の「養浩館庭園」であった。
もともとは福井藩主の松平家の別邸として、江戸時代につくられた建物とお庭で、戦後の空襲で焼けてしまったのを土台は残しながら作り直したらしい。
特徴はなんといっても、巨大な池を中心に作られていること。ぐるっと囲った庭園と堂々たる池をもっとも美しく眺められる位置に造られた数寄屋造の建物は、今入ってみてもその景色に圧倒される。水面と建物の位置をとにかく調整し、水面に視線が合いそうなほどだ。
美しいなぁと思って写真を撮っていたら、本当にベストポジションに座っていたらしく、ガイドさんから褒められて、細かく案内までしてもらった。細部の工夫を聞けば聞くほど、愛しさが込み上げてくる。なんとなく入ったけれど、本当にラッキーだった。
ちょうど青空が綺麗に池に反射していて、建物の中まで水の光が差し込んでいるのが美しい。これが実際、大きな売りなんだという。ああ、晴れていてよかった。旅をしているとやっぱり青空が好き!と思えてくる。どんな景色も、天気が良くて気持ちよければいい思い出だ。そう、青空は全てを癒す。