変わらずに、変われるか

知らない家での朝。カーテンが全然遮光じゃなかったのと、えちぜん鉄道の踏切が近く、音と光で目を覚ます。えちぜん鉄道、もっと動いてないだろうとなぜか思い込んでいたのですが、結構早くから遅い時間まで走っている……。運賃は高い。

でも、鉄道が残っているのは、きっと地域の交通手段として大切だからなんだろうな。バスは無人運転のテストをしているらしく、人手不足には苦労してそうだけど、前向きな地域だなとも思う。今回は、乗れなかったのが残念。

永平寺でも、似たことを思った。中央にある大きな山門は、基本的には住職立った1人しかくぐれないらしい。例外的に、修行のために初めて永平寺に入る時と出る時には通れるんだそう。さすがにルールが厳格。ただ、ちょっと前まではその前で何日も人を待つ……という修行があったものの、廃止されたんだって。

他にも、石畳の上で座るのも身体を壊す人が多いから、畳のついた椅子を用意するようにしたり、修行も変化しているようだ。さらに、経済的に成功していそうな永平寺が運営する宿泊施設などがオープンしていたし、宿泊者のドイツ人ご夫婦と少し話したら、完全にこの雰囲気に魅了されていたようだった。

さすがちゃんとした場所は変化をし続けている。きっと永平寺は、一向一揆をはじめとする混乱の中でも、泰然自若としつつ、環境への対応を続けてきたという歴史があるんだろう。芯を変わらず、時代に合わせて変化する。それって難しいことだよね。まず、芯を作るのも難しいんだけどね。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ