ニッチな視点から見る世界

先日、ジブリ映画『もののけ姫』が放映されていた。何度も観ても、ジブリは素晴らしい。子どもの頃はなんとなく、大人になるとより深い解釈ができる。どちらにとっても面白いというのは貴重だし、世代を超えて何度でも観たくなる。

大人になって『もののけ姫』を観て気づいたのだが、こんなに薙刀を持っている一般人が出てくる有名映画ってないのではないか。たたら場ではやはり石火矢衆の銃が目立つが、それ以外の武器として男も女も長物を持っている。

槍と薙刀を見分けるポイントは、「刃部」。主に突いて攻撃をする槍はまっすぐな刃がついており、主に薙いで(横に振り払って)攻撃をする薙刀には片側だけに反りのある刀身がついている。薙刀は室町中期に最も多く使われたという話もあるので、時代的にもぴったりだ。(その後、戦国時代には槍のほうが広まっていく)

しかし、武器としては使いづらそうだな……と思うくらいに、刀身が長い。現代なぎなたの感覚よりも1.5倍ほどあるのでは? 物打ちが定めにくいので、むしろ初心者には使う難易度が高そうだが、どうしてこういうデザインにしたのか気になるので、いつか調べてみよう。

久しぶりに防具屋さんとお話をしたのだけれど、なぎなたの道着を仕立ててくれるお店が減っていて、手に入りにくくなっているらしい。武道着は競技によって、微妙な違いがあったりするし、そういったところは年配の方が一人で作ったりしているらしい。なんて、ニッチだがニーズのある職業なんだろう。私が和服を作りたい人生だったら、そういう仕事をしてもいいな。なぎなた好きがから見える世界。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ