花と動物

年々、花が好きになっている。あと、動物も。

昔は生きているものはなんとも弱々しく、簡単に傷ついてしまうから怖かった。私が手を動かすだけで、あっという間に折れてしまう、死んでしまう。

最近は植物については、延命剤やらドライに加工する方法を覚えたので、少し気が楽になった。あと、たくさん咲いている場所を見ると、むしろ切り花にして楽しんであげるっていうのがいかに素敵なことか、よくわかる。

でも、動物についてはまだうまく付き合えない。

子どもの頃、実家で飼っていたハムスターは寿命で死んでしまった。この前まで手のひらに収まるぽかぽかでふわふわな命だったのに。すごく悲しくて、お庭に埋めた。本当に可愛い子だったので、もう一度飼おうと言い出せなかった。

今でも、ハムスター自体は大好きであるし、飼いたくなるときもあるが踏み出せない。もっと大きな猫や犬なんてさらに心が遠い。

なので、最近はもっぱらロボットペット業界を見ている。個人的にはまだまだだな!と思うものが多いけれど、個人的にはクラウドファンディングで活動しているmoflinに注目している。小さめのモルモット、大きなハムスターくらいのサイズで、手に乗せると温かい。関節が柔らかく、もにゅもにゅと動いて、ちょっと鳴く。かなり生き物っぽい。

出会ったのは、有楽町のb8ta Tokyo という先端テクノロジー製品ばかりを置いている店。出会った時は衝撃で、ちょっと高いけど純粋にほしい!と思った。残念ながら現在まだクラファン出資者に送付している段階で、一般販売されていない。なので、有楽町に行くと必ず店を覗く。いいなぁ。

でも、ロボットペットだからと言って、寿命の問題はまだ解消されていない。サポートが終わったら、生き物の証である熱を失うのだ。わたしはその時、どんな心理状態になるんだろうか。

生きているものと付き合うのは、総じて難しい。電池性能という寿命がある以上、ロボットペットと付き合うのもまだちょっと怖い。でも、永遠の命を持つロボットペット……というのもどう付き合ったらいいのかわからない。でも、moflinがほしいんだよなぁ。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ