見ようとしなきゃ、見えない

思うところがあって、渋谷のゴミ拾いイベントに参加した。長く活動されているゆるい団体で、手ぶらで参加できるし、初参加者にも優しいとてもコミュニティだった。雑談、楽しい。それにしても、雨の翌日だからマシ……と言われつつ、タバコの吸い殻の多さよ。

ゴミ拾いを終えて、近所を歩いている時も、よく見るとパラパラと落ちているタバコの吸い殻が気になるようになってしまった。選択的認知という言葉があるけれど、人間は本当に見たいものしか見ていないんだな、と気がついた。望遠本能なのかもしれないけれど。

それは、人間関係とか仕事でも同じで。誰かから、思いがけないことを言われたとき、「ああ、それは見えていなかったな」と思うことがある。やっぱり、そこに何かがあるかもと思ったら見えないのである。

だから、「相手が察してくれるかもしれない」という考えはあっさりと手放した方がいい。でも、「こういうことに悩んでていて……」と伝えた瞬間に相手の視界も開くことになる。

最初から、全部を見るなんて脳の働き的に無理なのである。だから、こちらもその意識を手放すのだ。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ