登山ルートと期待値設定

高尾山に登った。稲荷山ルートというちょっと登山っぽい道。途中は階段もあるし、東京とは思えないような緑もある。ちょうどいい気候だったこともあり、とても気持ちがよかった。

予想通り程度に、週末の高尾山は混雑していた。面白いことに、山頂には登山者とちょっと自然を見に来ましたという軽装の人が混在している。それは、途中までリフトやケーブルカーで上がれるという楽なルートも高尾山にはあるからである。

私たちも帰り道はそんな「一番楽」と言われているルートを選んだ。けれど、私にはちょっと意外だった。たしかにアスファルトできちっと舗装されていて、歩きやすいがとにかく傾斜がきつい。歩き方や体力、好みによっては、登山用の装備が推奨されている稲荷山ルートよりもきついかもしれない。

私が、「ちょっと森林浴にでも行こうよ」と言われて、この高尾山の一番楽な道に連れて行かれたら動揺するだろうと思った。全体で見ると、稲荷山ルートの方がきついかもしれないけれど、事前に「今日は登山だよ」と言われているからこそ、心と体と装備の準備ができる。つまり、誘い方というか期待値設定はとても大切なのだ。

最近、軽装備で富士山に入る外国人が増えているらしい。誰が発信しているのか知らないけれど、これも期待値設定が失敗しているんだろうな……。登山はど素人だからこそ、私が今後ちゃんレンジする時はちゃんと山のレベルについて詳しい人に聞いたり調べたりしながら、登らないと危ない。

それにしても、高尾山駅直結の高尾山温泉はよかった。いろいろな種類の泉質が楽しめるし、ご飯もおいしかった。温泉は、いい意味で私の期待をグッと超えて、極楽な週末をもたらしてくれたと思う。ああ、2連休も楽しめているなぁ。

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ