魔法を、舞台で表現する

赤坂ACTシアターへ『ハリー・ポッターと呪いの子』を観に行きました。

以前は、宝塚歌劇を含めさまざまなミュージカルが上演されてきたこの劇場。ミュージカルファンとしては、「なんで、ACTが専用劇場なんかに……!? ブリリア(池袋にあるいろんな評判のある劇場)に追いやられた作品のことを考えてくれー!!!!」みたいなめちゃくちゃ現実的な不満を持っていたのですが……。鑑賞後は、「やっぱり専用劇場っていいなア❤︎」に変わっていたので、まったく軽薄な鑑賞者です。

ハリー・ポッターシリーズ、正式な8作目となるこの作品。小説でも映画でもなく、舞台。ちなみに、ミュージカルではありません。なぜ、舞台だったのか?はいろいろな意見があると思います。

ただ、この舞台作品において一番大切なのは「魔法を現実世界、それも観客が信じ込むほどの精度で再現すること」。そうなると、専用劇場にして設備を整えるのは必然だったと思いまし、はっきり言って普段から舞台をめちゃくちゃ観ている立場からしても、魔法の再現度が高く、かなり満足できました。どの席から見ても楽しいはず。魔法専門のスタッフがいたそうですね。高度な魔法は科学で再現する時代です。これからの舞台技術の進歩、めっちゃ楽しみ!

ストーリーは、原作から掘り下げた公式の物語なので、一旦ネタバレはしません。……が、やっぱり、偉大な親がいるっていうのは大変なことだなぁと思いつつ、いわゆる「孫世代」の活躍にニヤニヤしてしまいました。若いって可愛いね。

あとは、客層が面白かった……。オペラグラスを持っている人が少なく、ダメだけどつい前のめりになっちゃう人ばっかり。つまり、明らかに普段は舞台を見ない人たちが大半なのかな、と。休憩込みで3時間40分、私が過去に見た中でも最長クラスの作品ですが、「ハリー・ポッターの続きが知りたい……」というシンプルな欲求が、この方々をACTに向かわせたわけで。しかも、しかも、平日にこれだけ集められるって、なんて強いIPなんだ〜! ここに持ってきた人もすごいな。

専用劇場と言っても、いつまでやるかはわかりませんので、皆様お早めにどうぞ。あと、ゴールデン・スニッチチケットは、がんばれば当たるよ!(2Fの良席をいただきました!)

有限会社ノオト所属の編集者・ライター/ コワーキングスペース「Contentz」管理人。 テーマは働き方・学び方・メディア・朝ごはん など / 休日は喫茶店と東京宝塚劇場をうろうろ